近くの寺、真宗大谷派光明寺の門前の信号で停車した。
ふと、門前から奥を覗くと、いちょうがひとひら、ひとひら、風に舞って落ちてくる。
このあたりでも、紅葉のきれいな時期になっていた。
上を見上げると、大きないちょうだ。
携帯で写真を撮っていると、声を掛けられた。
「松ですか?」
「いえ、いちょうが舞い落ちるのが、なんとも言えずきれいで」と、返事をしながら振り返った。
すると、声の主はお坊さんだった。
「今がいい時期ですね。どうぞ、なかに入って撮って下さい」と、ありがたい言葉。
今日は、なかに入るのを遠慮した。
いちょうとお坊さんの言葉に、素敵な秋を感じられた瞬間だった。