米子市役所近く、保険会社のビルの角に石碑を見つけた。
中江藤樹先生成長の地となっていた。
中江藤樹先生は、『全一学』の森信三先生が尊敬される人物のひとり。
森先生の『一日一語』には、次の記述がある。
親への孝養とは、単に自分を生んでくれた一人の親を大事にするだけでなく、親への奉仕を通して、実は宇宙の根本生命に帰一することに外ならないー。
それ藤樹先生のいわゆる「大考」の説であり、これを今日の言葉でいえば、まさに「考の形而上学」というべきであろう。
調べてみると、藤樹先生は、近江国高島城主加藤氏の臣であった祖父中江吉長に養われ、転封に伴い米子・大洲に移った、とある。
幼少より読書を好み、「四書大全」を独学研究した、という。
26歳のころ、母に孝養のため致仕を願い出て許されず、脱藩して帰郷した。
隣の石碑には、『知行合一』の言葉も見られ、米子にその精神が受け継がれているという。
背筋を伸ばして、石碑を読ませていただいた。