新大阪から”こだま”に乗って、三河安城に帰る途中の出来事だ。
コーヒーを飲みたくなって、車内販売を待っていた。
近づいて来たと思ったら、2列ほど前のお客さんに質問されて、なかなかやって来ない。
そのお客さんというのは、男2人、女1人の外人3人組。
声を掛けたのは、女性だった。
かなり訛りのあるような英語で、売り子さんは困惑していた。
途中から、男性が加わって、ようやく理解ができたようだった。
東京に早く着くには、どこで何に乗り換えればいいか、聞きたかったようだ。
売り子さんは、ダイヤ表を出して、「名古屋でのぞみに乗り換え」と列車と時刻を丁寧に教えていた。
外人の女性は、メモを取り出して書き写していた。
最後に、売り子さんが、「のぞみの自由席は、1,2,3号車です」と告げるのを聞いて、すごい売り子さんがいると感激した。
ようやく、自分の席に来た売り子さんにコーヒーを注文し、「きれいな英語ですね。語学研修もあるんですか」と質問した。
「いえ、学生のころに独学しただけで」という売り子さんの顔が、とても美しく輝いていた。