今年もお節作りを楽しんだ小百合さん。
自信作は、黒豆。
誰かに食べてもらい、味の品評もしてもらいたい。
3日、Kさんに電話をした。
「小百合さんが、お節を食べてもらいたいと言ってるんだけど、来られない」と、声をかけた。
幸いなことに、Kさんは暇を持て余してした。
「伺います!」と、気持ちよく返事をしてくれた。
目の前のお節料理の中から、黒豆を見つけたKさん。
「これすごいね。テリとふっくらさは、抜群じゃないですか。味もいい」と、小百合さんを喜ばす。
小百合さんは、「テリは、錆びた釘。ふっくらさは重曹かな」と、得意顔で説明する。
実際のところは、ヒーターのレシピどおりなのだが、よほど自信があったようだ。
「丹波の黒豆があるので、今晩、家で作ってみたい」と、Kさんが言う。
Kさんは、煮方はわかっているが、一応レシピと錆釘を渡した。
「明日の朝になったら、すごい黒豆ができてるって、楽しみ」と帰ったKさん。
翌朝、「すごいのができた!母に持って行く」と喜びの電話をもらった。