小百合さんが、実家から自転車をもらった。
甥っこが使っていたもので、車に乗るようになったので、不要になったものだ。
もらいに行って試し乗りをすると、どこか擦れた音がする。
義父は、「ここだ、ここだ」と、修理してくれた。
マンションに戻って、さっそく乗ってみた。
自転車は、自信があった。
学生の頃、飛脚便のバイトをしたことがあって、自転車を乗り回していた。
ところが、ところがである。
往復1kmちょっとのコンビンに乗って出かけた。
お店に着く前に、太ももがパンパンという感じで、重い、重い。
乗って帰れるかと、心配になるほど。
こんなに筋力が落ちていたのか、と驚かされた。
車で実家へ取りに行って、「もし載らなければ、自転車に乗ってきてあげる」、と言っていた。
実家は、車で30分はかかる距離だから、20kmはある。
『車に積めて、よかった』
もし、自転車で20kmとなっていたらと思うと、ゾーーッとする。
さあ、これから20kmくらいは乗れるように、トレーニングすることにしよう、っと。