高校の生徒会役員仲間のY君が、1週間ほど前から入院していることを知った。
ガンが転移して、食事も取れず、歩行もむつかしくなったための入院だという。
「抗がん剤を投与すると、足首が痛くて」と、話してくれたこともあった。
病室を訪ねたが、眠っていたので声をかけずに失礼してきた。
20代の頃、流通の分野で働いていたY君から、QCサークルの交流会をしないか、と声をかけられた。
QCは、製造業のほうが進んでいて、流通でも取り組みが始まっていたのだろう。
社外のQCサークルと交流するのは、最初で最後の経験だった。
鮎釣りが好きで、よく出かけていたらしい。
釣った鮎を、同期のおかみのやっているおばんざいやへ持ち込んで、ご相伴にあずかったこともある。
樹医の資格も持っていたというので、驚いた記憶がある。
家では、野菜やぶどう作りを楽しんでいた。
入院直前まで、ぶどうの手入れをしていたらしいが、「今年は、だめだ」とお母さん。
一日も早い回復を、祈らずにはおられない。
「味がわからないので、良くなったら」と約束した会食で、また、釣った鮎を食べさせて欲しい。
闘うと疲れるので、笑っていてくれるといいのだが。
そうだ、笑えるハガキの点滴を送ることにしよう。