何年ぶりのことだろう、つくしを摘んだ。
4日、お墓参りの帰りに、「つくし、もう出てるかな?」と話題になった。
「矢作川の土手ならあるんじゃない」と、小百合さんが言う。
そこまで、わざわざ行かなくても、すぐ近くにあるはず、と思っていた。
5日は、天気も悪く、仕事も入っていたので、つくし摘みを失念。
6日の夕刊コラムで『つくし摘み』を見つけて、「行こう!」となった。
風は、強くてときどき吹き飛ばされそうになる。
出かけたのは、マンションの南に広がる田畑の畦道。
「ある、ある!」
小百合さんは、「ちょっと手を引っ張っていて」と、土手の下のほうまで、手を伸ばす。
いつの間にか、「ここ、ここ」と指差すと、小百合さんが摘むようになっていた。
収穫は、約50gと少なかったが、2人の食卓には充分。
袴を取って、パイロゲンの1000倍希釈液に浸けておいた。
卵とじになって、夕食の一品に。
子どもの頃は、苦味に抵抗感があったのに、「あれ、苦くない!」と、2人して驚く。
自然の恵みをいただけたことが、とてもうれしい。
夕刊を読んだ小百合さんは、「ほら、矢作川の土手」って書いてあると得意げ。
どれどれと読んでみると、名古屋の筆者は、”矢田川”の土手と書いている。
小百合さんは、よほど矢作川に行きたかったのだろうか。
つくしと違って、「ここ、ここ」と指差すのは、止めにしておいた。