帰ってきて、玄関に近づいたとき、少し大きめの鳥が急に飛び立った。
どうやら、まだ赤くなっていない千両の実をついばんでいたようだ。
数えてみると、千両の実が、5つほどなくなっている。
ビックリする出来事だったので、何という鳥かはわからない。
フンの数というのもおかしいが、5つあった。
今朝、見てみると、その数が、3つ増えていた。
ということは、また来て実をついばんでいった、ということだ。
いつまでも汚れたままではいけない、とフンを片付けることにした。
水を流しながら洗っていると、ひとつ形が崩れないものがある。
おかしいなと目をこらすと、ドングリの実ではないか。
そうだ、自然界では、鳥たちが実を運び、木々を育てていたのだ、と
カラスの弁護人渥美先生のお話を思い出した。
千両の実も、どこかに運ばれて育ってくれると面白いなと思う。
玄関先の華やかさが、少し損なわれるのは我慢しよう。
いろんなところで、この千両の子が生まれ、育ったらうれしい。
鳥の贈り物になったら、すばらしい。